カウンセリングを終え、いよいよ「では契約書にサインをお願いします」と言われる瞬間。ここまでの説明に納得していたとしても、実際に書類とペンを目の前にすると、一瞬手が止まる方は多いのではないでしょうか。
実はこの瞬間こそ、後悔しない契約をするための最後のチェックポイントです。この記事では、契約書を出された時に必ず確認すべき項目と、サインする前にできる最終防衛の方法をまとめました。
✨ 先に結論
サインする前に、「この5項目だけ、声に出して確認させてください」と伝えることです。
その5項目とは何か、本文で具体的に解説します。
そもそも、契約書には何が書かれているべきなのか
美容医療サービスの多くは、特定商取引法上の「特定継続的役務提供」に該当し、契約書には法律で定められた項目を記載することが義務付けられています。
📋 契約書面に記載されているべき主な項目
- 事業者(クリニック)の名称・住所・電話番号、代表者の氏名
- 役務(施術)の内容:単価、回数、1回あたりの施術時間、総時間数
- 支払わなければならない金額の総額
- クーリング・オフに関する事項
- 中途解約に関する事項
※特定商取引法(特定継続的役務提供)に基づく一般的な記載事項です。
これらの項目が抜けていたり、口頭での説明と書面の内容が食い違っていたりする場合、それ自体が確認すべきサインです。
サインする前に、必ず確認すべき5項目
① 合計金額は、説明された金額と一致しているか
カウンセリング中に口頭で聞いた金額と、契約書に記載された総額が一致しているか、必ず突き合わせます。税込・税抜の表記の違いにも注意しましょう。
② 施術の回数・内容が、希望通りになっているか
「〇回コース」「〇部位」といった内容が、自分が希望した通りに記載されているか確認します。追加提案があった項目が、断ったはずなのに残っていないかも見ておきたいポイントです。
③ クーリング・オフに関する記載があるか
契約金額が5万円を超え、サービス提供期間が1か月を超える契約の場合、クーリング・オフの対象になり得ます。この制度に関する説明が、契約書面に記載されているかを確認しましょう。
④ 中途解約の条件が明記されているか
「何回コース中、何回分から返金対象になるのか」「解約時の手数料はいくらか」といった中途解約のルールが、具体的に記載されているかを確認します。契約書をよく読んだら、有償部分が想定より少なかった、という事例も報告されています。
⑤ 「概要書面」の内容と、契約書の内容が一致しているか
契約前に受け取っているはずの「概要書面(契約内容の概要を記載した書面)」と、契約書の内容に相違がないかも確認しておくと安心です。
▼まずは相談から、無理なく検討できます▼
TCBの無料カウンセリングを予約する >
サインする指が止まったら、使えるフレーズ
いざペンを持った時に、少しでも引っかかりを感じたら、無理にそのまま進める必要はありません。
💬 サイン前に使えるフレーズ
- 「サインする前に、金額と回数だけもう一度確認させてください」
- 「この場でじっくり読ませていただいてもいいですか」
- 「一度持ち帰って、家でゆっくり読んでからサインしたいです」
契約書は、その場で急いで読むものではありません。時間をかけて確認したいと伝えることは、何ら不自然なことではないと考えられます。
契約後に不備に気づいた場合
もしサインした後で、契約書の記載に不備や食い違いを見つけた場合でも、諦める必要はありません。
特定商取引法上、契約書面に法律で定められた記載事項が欠けている場合、クーリング・オフの通知期間である8日間を過ぎていても、クーリング・オフができる場合があるとされています。契約書を受け取ったら、まずはその内容が法律で定められた項目を満たしているかを確認しておくことが、後々の安心につながります。
実際の適用可否や手続き方法については、国民生活センターまたはお近くの消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談するのが確実です。
よくある質問
Q. 契約書をその場でじっくり読むと、時間がかかって迷惑ではありませんか?
A. 契約内容を確認することは、契約する側の当然の権利です。時間をかけて確認したいと伝えることに、遠慮は必要ありません。
Q. 「概要書面」をもらっていない気がします。大丈夫でしょうか?
A. 概要書面は、契約前に交付されるべき書面です。受け取った記憶がない場合は、その場でカウンセラーに確認してみることをおすすめします。
Q. 契約書の内容が難しくて、その場で理解しきれません。どうすればいいですか?
A. 分からない箇所は、その都度質問して構いません。それでも不安であれば、一度持ち帰って読んでからサインするという選択肢もあります。
まとめ
- サイン前に、金額・施術内容・クーリングオフ・中途解約・概要書面との整合性を確認する
- 引っかかりを感じたら、その場でじっくり読む、または持ち帰る選択肢がある
- 契約書に不備があれば、期間を過ぎてもクーリング・オフができる場合がある
契約書は、サインした瞬間に効力を持つ大切な書類です。焦らず内容を確認する時間を、自分のために用意しておきましょう。
編集後記
最後に、契約書との付き合い方について、私自身の話を少しだけ。
正直に言うと、美容クリニックの契約書は、読む気を失くしてしまうくらい、細かく薄い字がぎっしり並んでいます。しかも言葉遣いが難しく、ページ数も多いので、しっかり読もうとすると、それなりに時間がかかります。
それでも私は、必ず一通り読むようにしています。読まずにサインすることは、これまで一度もありません。読んでいる間は、当然カウンセラーにその場にいてもらいます。読んでいて気になることや、質問したいことが出てくるかもしれないからです。
読むのに時間がかかって、少し気まずい空気になることもあります。でも、それはこちらが悪いわけではありません。文字が細かく分かりにくい書面を作っているのはクリニック側であって、それを丁寧に読もうとする側に、遠慮する理由はないはずです。
サインをするのは、すべてに納得した後だけ、と決めています。逆に言えば、契約書に書かれていないことについては、後から「聞いていない」と文句を言ってもどうにもならない、とも思っています。だからこそ、契約を結ぶ前に、聞きたいことは全部聞いておくべきだと考えています。
ただ、実際にはその場の話の流れで、聞こうと思っていたことをつい忘れてしまうこともあります。なので最近は、気になっていることを事前にメモしておいて、カウンセリングの最中や契約書を読んでいる時に、そのメモを見ながら確認するようにしています。これだけで、聞き忘れがぐっと減る気がしています。

コメント